(↑厚生労働省統計により作成)
大変残念な統計が発表されました。
厚生労働省が2013年7月25日に公表した「子ども虐待による死亡事例等の検証結果(第9次報告の概要)及び児童虐待相談対応件数等」によると、
平成24年度中、全国207か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は66,807件(速報値)で、これまでで最多の件数となっている とのこと。
北海道の統計では以下の通り…
(↑北海道保健福祉部子ども未来推進局による平成23年度の統計から作成)
ただ、平成24年度の統計が公表されていないため、今後、若干の変動があるかと思います。
6月16日に公表された、札幌市の平成24年度の児童虐待相談件数も、過去最多となっており、940件に及んでいるとのこと(前年度の3割増)。
近隣住民や知人からの通告、警察からのものが多いのだそうです。
通告は密告ではありません!
子どもの命を守るために、早期発見が大切です。
北海道内の虐待内容別相談件数は、
北海道内の主な虐待者は、
全国的にも主な加害者は、「実母」が33人(80.5%)で圧倒的に多く、
次いで「実母と母方祖父母」が3人(7.3%)。
加害の動機として最も多かったのは
「保護者自身の精神疾患、精神不安」で14人(34.1%)となっています。
母がお腹を痛めて産んだ子の加害者になり、
子どもは大好きなお母さんから 虐待をされている現状…
そして、北海道内で虐待されている子ども達の年齢別統計は、
そもそも子どもの虐待は、保護者による子どもの権利の侵害です
虐待には次の4つがあります。
- 身体的虐待
- 殴る、蹴るなどのけがが生じる恐れのある行為
- ネグレクト
- 十分な養育を行わない、子どもを放置するなどの保護者としての役目を怠る行為
- 心理的虐待
- 著しい暴言や拒絶、きょうだい間で差別する、夫婦間の暴力を子どもに見せるなど、子どもの心を傷つけるような言動
- 性的虐待
- 子どもに性的な行為を行う、性的行為を見せる、ポルノグラフィの被写体にするなど、子どもを性的対象とする行為
子どもの生命の危険だけでなく、
心身の成長や人格の形成に重大な影響を及ぼします!!
ちなみに、性的虐待に関する内容としても、
今年2013年3月に警察庁が公表した内容によると、
全国の警察が摘発した児童ポルノ事件も9・7%増の1596件に上り、いずれも過去最多 となっています。
以前、家庭内暴力の件数についてもお伝えしましたが、
まず、家庭の中での暴力(怒りの連鎖)を断ち切っていくことからスタートしていきたいですね!
大人ができることをはじめていきましょう。
1人でも加害者や被害者をつくらない教育・社会を目指して
ナガナワ フミコ