言葉の暴力は子どもの脳を萎縮させる

暴言・暴力がこども達の脳を萎縮させるそうです(目撃でも萎縮するとのこと!)。
加害者も被害者もつくらない家庭や社会を築いていきたいものです。

暴言や虐待、DVなどの暴力は、落ち込み心的外傷後ストレス障害や認知能力の低下を引き起こすことは、知られているところでもあります

 

熊本大学の友田明美准教授がハーバード大の研究チームとMRIを使い、研究をしたところ…

 

こどもの頃に、長期にわたって体罰を受けた人は、前頭葉の一部が最大19%萎縮 している研究結果が出たのだそうです。

 

また、4~17歳までの間、親などから暴言や侮辱をされたりして言葉の暴力を毎日のように経験したことのある18~23歳の男女22名の脳を調べ、その経験がない同年代30名の脳と比べたところ…

 

聴覚と関係がある側頭葉の上側頭回が萎縮していたそうです(左脳9.2%、右脳9.9%減少)。

 

さらに、男性の方が萎縮割合が多く、左脳15.9%、右脳13.8%萎縮したそうです。

そして、側頭葉だけではなく、頭頂葉にある言語理解の部分にも萎縮が見られたのだそうです。

 

ストレスを感じた脳がストレスホルモンを大量に分泌して、こどもの脳の一部の発達を一時的に停めてしまい、聞き取れない・話が理解できないという状況を引き起こしていると考えられるようです。


北海道 de アンガーマネジメント

↑萎縮している部分。

 

そして、こども時代に家庭内で暴力・暴言を「目撃」した経験がある18歳~25歳までの22名(男性6名、女性16名)の脳を解析し、暴力を目の当たりにした経験のない30名(男性8名、女性22名)の脳と比較したのだそうです。

 

大脳後頭葉視覚野という場所にある灰白質の容積が6.1%、厚みが6.5%減少しており、

同じ視覚野の左右のV2領域・左側の後頭極の厚みが約6%薄いことがわかっています。

 

そして、これらは、特に11~13歳までに家庭内での暴力やDVを目撃した経験したことも強く関係していることもわかったそうです。

 


北海道 de アンガーマネジメント

 

幼少期に受けた心の傷が深いトラウマになることが少なくありません。

それが、身近な人から継続的に受けたものであれば、なおのこと深いものとなります…

 

暴力は怒りの感情が介在します。

暴力のない関係を築くためも感情のコントロールや伝え方は大切ですね。

 

出典元) 

http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0052528

http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/news/kyushu/post_685.shtml

 

ナガナワ フミコ