渡り鳥の群れにリーダーは存在しない⁈

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白鳥の群れが鳴きながら
ちょうど家の真上を渡っていきました。
今日は風が強いので、
フォーメーションを変えながら…

V字ではなくW型。

 

渡り鳥を見るたびに、

先頭を担う鳥はリーダーとして決まっているのだろうと思っていましたが、違うのだそうです(ニルスの不思議な旅などのように絵本や物語に出てくる渡り鳥にはリーダーがいましたので、そう思っていました)。

 

2015年2月にProceedings of the National Academy of Sciences、PNASに研究論文が掲載されました。

 

幼鳥は35%、成鳥でも5%死亡するくらい過酷だと言われている長距離飛行。

V字などフォーメーション飛行をすると、単独飛行よりエネルギーコストが50%以上節約できるのだとか。

 

実は交代で先頭を飛ぶことで、体力を消耗しないようにお互いに助け合っているのだそうです。

 

飛行時間の平均32±12%を前を飛ぶ鳥の羽ばたきで発生する上昇気流に乗って護られていたほか、先頭を飛ぶ時間について釣り合いを取っていたという調査結果が出ています。

 

後ろで楽ばかりして先頭になろうとしない「ただ乗り(フリーライダー)」は全くみられなかったのだそう。

 

群れの全員が安全に目的地に到着するために、頻繁にポジションの交代をしているそうです。

 

人間の世界では、集団になると「社会的手抜き」現象(リンゲルマン現象、フリーライダー【ただ乗り】現象)が起きると指摘されます。

 

自分だけ怠けて生き残ろうとするズルい鳥は、

渡り鳥にはいないようですね…

 

風の強い日に渡り鳥が飛んでいたら心から応援したくなりました。

 

目的地まで皆が無事に到着しますように!

 

出典元)https://www.pnas.org/content/early/2015/01/30/1413589112

 

ナガナワ フミコ