~若い世代の意識と管理職モデル~令和4年度文部科学省委託NWEC「学校における男女共同参画研修」②

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ナガナワ フミコです

ブログにお寄り下さり、ありがとうございます

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以前もご紹介しましたが、NWEC(ヌエック:独立行政法人国立女性教育会館)主催の令和4年度文部科学省委託「学校における男女共同参画研修」をオンデマンドで受けております。

男女共同参画をめぐる社会意識の変化と学校における新たな管理職モデルの必要性」

 

(講義を受講して、あ!!

とビックリ。

ガールスカウト日本連盟評議員でご一緒している犬塚先生が講師をされているではないですか。残念なことに12月中はレポートがあったので年明けまとめての受講になってしまったのです。事前に知っていて評議会前に受講できたら良かった…と思いましたし、同じグループでお話させて頂きましたが、直接ご質問もできたなぁと)

 

男女共同参画をめぐる社会意識の変化については、データを示されてお話されていました。

 

女性管理職の登用を言われていますが、

そもそも男性も管理職に希望する人がいるかどうかという問題もあります。

 

管理職予備軍とされる男性の近年の意識変化として、

内閣府男女共同参画社会に関する世論調査(2018)のデータでは

男性の希望優先度は、

「仕事優先」希望…20代以下6.8% 30代17.7%

「家庭優先」希望…20代以下22.2% 30代20.2%
「仕事と家庭ともに優先」希望…20代以下33.3% 30代33.1%

男性の現実的実態は、

「仕事優先」…20代以下41.9% 30代56.5%

「家庭優先」…20代以下17.9% 30代7.3%
「仕事と家庭ともに優先」…20代以下14.5% 30代24.2%

 

静岡での男女共同参画市民意識調査(2021)のデータでは

(男性の希望優先度)

「仕事優先」希望…20代以下0%、30代0%

「家庭優先」希望…20代22.2% 30代39.1%

「仕事と家庭ともに優先」希望…20代以下14.8% 30代30.4%

 

静岡での現実的実態は、

「仕事優先」…20代以下29.6% 30代28.3%

「家庭優先」…20代以下11.1% 30代13%
「仕事と家庭ともに優先」…20代以下14.8% 30代37%

 

特に若い世代の意識は、明らかに

仕事志向から家庭・プライベート志向にシフト

している中で、

男女ともに管理職登用促進も難しくなっていることが見え隠れしています。

(個人的には次年度犬塚先生にお会いした際に「仕事優先」20代30代のデータが0%だった静岡の後追い調査を是非お聞きしてみたいと思っています。)

 

 

ワークライフバランスが浸透してきましたが、

民間でもキャリア形成の中に管理職志向の男女差が入社当初からあり、

最初からなぜ男女差が出てしまうのか?も問題ですが)

女性:入社1年目60%→入社4年目37.6%

男性:入社1年目96.9%→入社4年目85.5%

と言われている中で、意識改革がないまま、ロールモデルもいないまま、

女性管理職登用数を増やしましょうということには無理があるなと改めて思います。



独立行政法人教職員支援機構の2022年の学校現場に特化した研究報告書では、
教員のワークライフバランス意識を比較したデータがあります。

職名の間でワークライフバランスに差違があるようで、例外はありますが教諭よりも校長や副校長・教頭といった管理職の方が仕事を優先する傾向にあるようです。

ただ、働き方改革も進んでいることもあり、

2021 年度で「仕事」を優先する割合は

小学校校長が 16.7%、副校長・教頭が 2.9%、教諭が 7.9%

中学校校長が 24.2%、副校長・教頭が 3.7%、教諭が 14.7%

高等学校校長が 13.6%、副校長・教頭が 28.2%、教諭が 11.9%

という結果に。

 

こちらの統計上、希望と現実のギャップまでは把握できませんが、

世代、男女、役職別でも意識の違いがある中、

日本での参画は課題がまだまだあるなと思ってしまいました。



↓研究報告書の詳細はこちらから見られます

 

https://www.nits.go.jp/research/report/files/2021_report_004.pdf

 

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